2020-05-23

5月23日(土)仕事終わりの普通の話

今日も変わらず穏やかな土曜日でした。カフェのニーズもパラリパラリでお昼過ぎにはほとんどのパンは無くなりました。マスクに慣れなくて時々「あつ〜」って鼻だけ出したり、顎まで下げたり、片耳がけをしたりして息抜きする、まるで落ち着かない子供のようです。一方スタッフのめぐちゃんはいつもピシッとマスクをしてチラッと見る目の表情が涼しげです。今日宅急便のお兄さんが「樫屋さんの奥さんはフォロワーが5000人くらいいてるらしいよ。すごいなー」と言ったので「私も5000人くらいいてるよ」と言ったら「ウソやろ?」って言われました。綺麗さ加減では雲泥の差なので、ま、仕方ないかなと思いました。
昨日お店に大きな封書が届いたので何かな?と開けたら、天然生活ブックスから新装版で発売される「ミアズブレッドのパンとサンドイッチ」の変更部分の見本でした。新たに付け加えたのは(引っ越したので)データーとあとがきのあとがきです。 自分が書いたレシピ本(7冊)の中で一番好きな本です。理由はも文章をそのまま使ってくれたことと、編集担当の方(今は女性編集長)が作ったサンドイッチやパンを全て食べてくれて「美味しい美味しい」と本当に美味しそうだったからです。カメラマンがサーファーだったこともポイントです。 毎朝食べている一番お気に入りの朝ごはんの写真を採用されたのもそうだし、前書きと後書きもこの「普通の話」を書くように書いた文章でとても気に入っています。 あとがきのあとがきは、依頼された時はコロナの真っ最中の4月なかばで、その時の思いも加わった文章になっています。 あれから7年経ったけど、私はもっとうまく作る自信があります。あの時はその時のベストを表現しているのだけれど、毎日本気で作っているからその分確かに私は成長していると思います。 今はもうレシピ本を作るチャンスはないだろうけれど、本を出す出さないにかかわらず、私は死ぬまで進化し続けていたいと思いました。それは食べたらわかると思います。 ほとんどのことは本質以外のことで判断されがちです。離婚した時にそう思いました。離婚したというだけで掌返すように離れていった人々。「私は何も変わらない、自分を生きているだけなのに。」と思いました。 そんなことを思い出される「ミアズブレッドのパンとサンドイッチ」未読の方はぜひ(立ち読みでもいいので)読んでいたらけたら嬉しいです。